みなとまちの賑わいをとりもどす 建築保存から歴史まちづくりへ 終了
新潟まち遺産の会 設立20周年記念シンポジウム + 記念交流会
みなとまちの賑わいをとりもどす 建築保存から歴史まちづくりへ
2024年8月4日(日)
記念シンポジウム 13:30~17:00
記念交流会 17:30~19:30
会場:旧第四銀行住吉町支店(新潟市中央区柳島町2丁目10-15-3)
参加料:記念シンポジウム 1,000円(新潟まち遺産の会会員800円) 記念交流会 7,000円
定員:50名
申し込み 下記をクリックし申し込みフォームよりお申し込みください。
申し込みフォーム
メールまたはファックスでもお申し込みできます。
メール chanoma@machi-isan.sakura.ne.jp
ファックス 025-384-0844(人数、電話番号、参加の催しを書いてくだい。)
記念シンポジウム プログラム
① 報告 「新潟まち遺産の会の20年」
大倉宏(新潟まち遺産の会代表)
② 記念講演 「みなとまちの賑わいをとりもどす」
中野恒明(芝浦工業大学名誉教授)
③ 鼎談 「歴史まちづくりとまちの賑わい」
中野恒明+大倉宏+岡崎篤行(新潟まち遺産の会副代表)
中野恒明(なかの つねあき)記念講演講師
1951年山口県生まれ。74年東京大学工学部都市工学科卒業、槇総合計画事務所を経て、84年アプル総合計画事務所設立、2005~17年芝浦工業大学理工学部教授(環境システム学科)。専門は都市デザイン、都市計画から建築設計、景観設計など幅広い。代表的な作品・業務に、門司港レトロ地区まちづくり、皇居周辺道路景観整備、新潟駅駅舎・駅前広場(南口広場)整備、新宿モア街歩行者環境整備、葛飾柴又帝釈天参道周辺街並みデザイナー派遣、横浜みなとみらい21新港地区景観計画、横浜山下町地区KAAT・NHK街区施設建築物設計および都市デザイン調整など。主な著書に『都市環境デザインのすすめ』(学芸出版社)、『水辺の賑わいをとりもどす』(花伝社出版) 、『「液状化」はまた起こる』(同)、共著に『建築・まちなみ景観の創造』(技報堂出版)など。
第四銀行住吉町支店付近の町並み(2000年頃)
新潟まち遺産の会は2004年6月26日に誕生した市民団体です。今年で設立20年を迎えます。
設立のきっかけは、1990年代末から2000年代はじめにおこなわれた「新潟市公会堂」「第四銀行住吉町支店」「東厩島町の町屋」などの歴史的な建築の保存運動でした。このうち第四銀行住吉町支店の運動では1999年に6,070名の署名を集めて当時の総理府、建設省に陳情がなされました。新潟市はこの建物を2004年3月に開館した新潟市歴史博物館の敷地に移築し、保存公開しました。会の設立会はこの建物で開かれました。
同支店があった地域は、かつては金融街であり、また近くの「こんぴら通り」は古町以上に賑わったと言われる商店街でした。周辺には戦前の町屋や長屋が数多く残っていました。「東厩島町の町屋」はそのひとつで、建設年代が明治に遡ると推測された貴重な住宅でした。市民からの募金を集め再建を約して解体されましたが、再建はかないませんでした。道路の拡張工事などによって、そのかいわいの歴史的建築の多くは残念ながら姿を消しました。建物単体の保存運動を際限なくくりかえすだけでは、急速度で進む歴史ある町並みの消失、解体に抗する難しさを感じた経験から、歴史ある建築や町並みに「価値や魅力がある」ことを同じ市民たちに伝える活動をおこなう団体として設立されたのが新潟まち遺産の会でした。
この20年間、町屋を活かした店舗、近代の住宅や町並みの残る西大畑・旭町かいわい、置屋や料亭建築などが残る古町花街などを
紹介するマップの制作、シンポジウムや勉強会などの開催をおこなってきました。とくに古町花街に関しては、建築のみならず建築や町並みを支えている古町花柳界を紹介、応援する催しも多数開催しました。また旧齋藤家別邸、會津八一記念館(現在のNSG美術館)の保存運動にも参加しました。
1978年から全国各地で開催されてきた「全国町並みゼミ」の第45回大会が、2022年に新潟市で初めて開催されましたが、その中心団体として運営を担いました。この大会は歴史的建築や町並みの保存を越えて、歴史を生かしたまちづくり=「歴史まちづくり」を全国から集まった人々とともに考え、話し合う機会となりました。このとき当会は、新潟市の中心市街地活性化政策「にいがた2km」の推進にともない、国指定重要文化財である萬代橋近傍にかけられていた50mの高さ制限を緩和しようとする新潟市の方針に疑念を呈しました。高さ制限はその後緩和されてしまいましたが、その過程で歴史を生かしながら、同時に賑わいをも創出する「まちづくり」について専門家の方々を招き、シンポジウム、勉強会を重ねてきました。
設立20年を記念して開催される今回のシンポジウムでは、今年1月に講師としてお招きした中野恒明氏に、再度お出でいただき、欧米や日本での歴史を生かしながら、賑わいをあらたに創出してきたまちづくりの豊富な事例を紹介していただき、今後の新潟市での「歴史まちづくり」の方向をともに考えます。
■ 主催 新潟まち遺産の会
■ 後援 全国町並み保存連盟・新潟県まちなみネットワーク・新潟歴史まちづくり推進協議会
■ 問い合わせ 新潟まち遺産の会
メール chanoma@machi-isan.sakura.ne.jp
電話 025-384-0444